課題曲説明会2024 開催レポート♪
2024年5月23日木曜日
2024年5月17日(金)、赤松林太郎先生をお招きして「ショパンランドコンクール課題曲説明会」を、東音ホールとオンライン(Zoom)にて開催いたしました!
説明会の概要
講師(敬称略)
赤松 林太郎
<プロフィール>
パリ・エコール・ノルマル音楽院高等演奏家資格首席取得。
現職は大阪音楽大学准教授、洗足学園音楽大学客員教授、宇都宮短期大学客員教授、ブダペスト国際ピアノマスタークラス教授、カシオ計算機株式会社アンバサダー。
解説した曲目
幼児部門~中学部門の課題曲の中から抜粋し、下記17曲を取り上げていただきました。課題曲全曲は、こちらのページよりご確認ください。
開催レポート
当日の様子
上記17曲、ショパンより後の今日に至るポーランド作曲家達の作品と歴史を解説していただきました。今回取り上げた日本ではまだあまり馴染みのない作品も、作品から人、人から精神、精神から時代(文化)とお話いただいたことで、ピアノを学ぶ全ての方にとって非常にわかりやすい内容となったのではないでしょうか。
ショパンはもちろん、メンデルスゾーン、リスト、ラヴェル、ベートーヴェン等ほかの作曲家と比較して曲調を捉えたり、ほかの作曲家の作品に繋がる要素や練習法についてなど、演奏をまじえながらわかりやすくお話していただきました。
曲名や音から情景を抽出するようインスピレーションを大切にすることの重要性にも、改めて気づかされました。
課題曲の中には日本風の作品もありますが(J.ガルシチャ「北海道のとある町」「茶庭の灯籠」)、小刻みに変化する調性の意図(心の動き)や、まるで日本民謡を思わせるかのような抒情的なフレーズの歌われ方などが、作品の軸となっていることを教えていただきました。
ポーランド作品を解説しながら演奏する赤松林太郎先生の音色は多彩に変化し、ディミヌエンドペダル奏法を用いたり、ウナコルダの踏み入れ方など、ホールに適した音を分析して奏でられる洗練された音に、会場はすっかり魅了されました。
赤松先生、ご参加いただいた皆さま、誠にありがとうございました!
今回の課題曲説明会は、ピティナ・eラーニングでも公開予定です。どうぞお楽しみに♪
説明会でご紹介した楽譜/書籍
【楽譜】上の写真にも表紙が掲載されている、PWM Editionが出版した楽譜を3巻にまとめた「ポーランドピアノ作品集~ショパンの時代から現代まで~」(全音楽譜出版社/日本語の作曲家プロフィールつき)。
詳細、購入は下記の全音楽譜出版社様Webサイトよりお願いいたします。
・ポーランドピアノ作品集①
・ポーランドピアノ作品集②
・ポーランドピアノ作品集③
【書籍】
現代ポーランド音楽の100年 ―シマノフスキからペンデレツキまで―
2018年にPWM Editionから刊行された、1918年以降(作曲家シマノフスキ~ペンデレツキの時代)のポーランドの音楽に焦点を当てた書籍の待望の邦訳が、音楽之友社様より出版。
詳細、購入は音楽之友社様Webサイトよりお願いいたします。
ダヌータ・グヴィズダランカ 著
白木太一、重川真紀 訳
定価:3,300円 (本体3,000円+税)
判型・頁数:A5・208頁